IRC FORMULA PRO TL RBCC 25c インプレ
今年の春くらいからずっと使ってたタイヤのインプレをば。
今でこそ各メーカーからロード用チューブレスないしチューブレスレディのタイヤがリリースされるようになりましたが、一昔前はロード用のチューブレスと言えばhutchinsonかIRCの2択だったほど、チューブレスに関しては一日の長があるメーカー。
2way-fitのレーゼロを買った時からIRCは使ってみたかったのですが、前の世代のIRCチューブレスはc17仕様のカンパ系列ホイールにはそのままでは装着できないという記事がネット上では散見されたので手を出さずにいました。
これに関してはツールド沖縄のIRCブースで中の人に聞いてみましたが、やはりリムテープを何重かに巻かないと使えないとの回答でした。
せっかくリムテープ不要のホイールなのに、特定のタイヤを使いたいがためにリムテープ巻くのもなぁ…と他のメーカーのTLタイヤを使ってましたが、空気漏れだったり組み付けだったり、やはり運用に難が多いよなぁと思ってたところに飛び込んできたIRCがモデルチェンジするとのニュース。
昨今の標準となったワイドリムに合わせて開発された新世代なら、レーゼロにも取り付けられるだろうと買ってみたのが今年の春頃。
コロナ禍のせいでレースでの使い込みはあまり出来てませんが、一通り使い込んでみました。
・組み付けに関して
今まで使ってきたTL(TLR)タイヤは
hutchinson fusion5 galaktic
specialized s-works turbo rapid air 26c
の3つ。
特に何も対策しなくても組み付けができ、尚且つ通常のフロアポンプで難なくビードが上がったのはこのIRCが初めてだったので軽く感動した。組み付けの容易さに関しては、間違いなくダントツ1位。(レーゼロコンペの場合)
レーゼロコンペは確かETRTO準拠なので、ETRTO準拠のホイールなら同じように難なく取り付けできるのでは?(知らんけど
空気漏れに関してもTLRでは無いので、シーラント無しでもワンデイライドをこなせる程度に運用できるのも良い点。
このタイヤのユーザビリティに関しては文句なしですね、はい。
・走行性能に関して
空気圧に関しては6barくらいで使ってます。(体重65kg)
転がりの良さに関しては、クリンチャーも含めて今まで使ったタイヤと比べても頭一つ抜き出るレベルで良いです。
転がり良すぎて、空力そんなに良くないはずのレーゼロの方が感覚的にはTUのzipp404より速く感じるレベルです。
グリップに関してもこの杉の目のパターンが効いてるのか、路面とコンタクトが取りやすくて好感触。
最近のタイヤは転がりを重視してスリックタイヤが多く、このタイヤの様にセンターにまでパターンが入ってると転がり抵抗が増えそうなもんだけど、それでもあんなに気持ちよく転がってくれるからすごい。
乗り心地もレーゼロに履かせてる割には不快には感じないし、多分良いのだろう。(ていうかフレームがTIMEだと乗り心地に苦労することは無い件)
走行性能に関しても穴らしい穴は無いな、コレ。
重量も25cで270gとシーラント不要と考えれば軽い部類だし、値段もそう高くないし。
・このタイヤのダメなところ
じゃあ欠点が無いかと言うとそういう訳でもなく、まず耐パンク性は明らかに低いです。
僕自身パンクなんてそうそうする方じゃないんですが、今年の春先にこのタイヤに替えてから既に2回パンクしてます。
1回は雨上がりに土砂が流れ出てるところに減速もせず思いっきり突っ込んでいったのでまぁ当たりどころが悪かったのかなと思いますが、もう1回は本当に何もないところでパンク。
SNSでもちょくちょくパンク報告を聞くのでそういうもんかなぁと。
あと耐久性に関してはリアタイヤが2~3,000kmぐらい使ってケーシングが見えてくる程度。
走行性能の低下はそこまで感じなかったし、決戦用タイヤほど短くはないけどそこまで寿命も長くないよなぁという程度。
(でもまぁこれらの2点が気になるならX-GUARD買っとけって話だよなぁ)
・総評
オールラウンドモデルとしてはもう少し耐パンク性と寿命を何とかしてほしい気がしないでもないけど、作業性・走行性能・値段を考慮するとチューブレスタイヤの新たなベンチマークと言っても良いのかなと。
少なくとも僕はとりあえずチューブレスはこれを使っときゃ間違いないとは思いますし、今後別のチューブレスタイヤを使うときはコイツが基準になるでしょう。