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ディスクブレーキバイクに乗り換えた話 cannondale supersix evo hi-mod disc インプレ

ディスクブレーキバイクはしばらく要らないと言ったな?あれは嘘だ。

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去年の年末にリムブレーキのホイールを買ったのに、気が付いたらディスクブレーキの新車が生えていたんだ。

何を言ってるか分からないと思うが、自分でもよく分かってない()

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生えてきたのはタイトルにある通り、cannondale supersix evo hi-mod disc。

まさか2台目のcannondaleに乗るとは自分でも思わなかった…。

別府選手や中根選手が乗っているEF education NIPPOのレプリカカラーのイカしたヤツです。

(そう言えばチームレプリカの自転車を買うのは初めて)

 

・購入までの経緯

ディスクブレーキバイク自体はいつかは乗り換えたいなとは思ってたのですが、やはりハードルとしてあったのは初期投資費用の問題。

フレームだけならまだしも、ブレーキシステムだったりホイールだったりと、互換性の問題で買い換えないといけないものが多いのが一番のネックでした。

かと言って妥協して今更ミドルグレードのフレームにするのもナンセンスだし、ディスク車なら電動コンポで一択だけど電動油圧レバー高っか!と言ったお財布事情に加え、昨今のコロナ禍で元々あって無いような自転車の納期がドン引きするくらい長期化しているのもあり「これ下手すりゃ乗り換えるタイミング無いのでは...?」となっていました。

そしたらですね、某ショップで今回の完成車(電動アルテグラにカーボンホイール装備)が、フレームの定価から考えるとちょっとバグってるのでは?というくらいの価格で売っていたのと、店頭在庫のオリジナル仕様完成車につき納期も組み立て順番待ちの1ヶ月ほどだと言うので気が付いたらオーダーしていたと言うわけですw

 

予め断っておくとこの完成車を単に値段とタイミングだけで選んだわけではなく、元々ディスクブレーキのロードバイクを買うとしたら

・単にリムブレーキのフレームをディスクブレーキ用に焼き直しただけではない、純粋なディスクブレーキ専用設計のフレームであること。

・せっかくならケーブル内装でエアロ性能が高いこと。→ワイヤリングが制動性能に影響を及ぼさないなど、ディスクブレーキの利点を活かした構造であること。

・早くからディスクブレーキに手をつけ、それなりの開発リソースと販売網、バックアップ体制を持つ北米系や台湾等のビッグメーカーであること。

このあたりの条件は必須かなと思ってたので、その中でキャノンデールも候補の1つだったという話。

チームレプリカカラーのデザインもかなり気に入ってるので、とても良い買い物だったなと思っています。

(ロゴの入ってない通常カラーだったら恐らく買って無かったかも)

 

こうして見ると、まだフレームの味付けだったり個性だったり乗り味と言った感覚的な要素がまだ支配的だったリムブレーキ時代から比べると、そういった要素が入り込む余地は無くなってきている感はある。

特に、TIMEみたいなメーカーには辛いだろうなぁと言うのは今のTIMEのラインナップからも感じられる。

 

・バイクの構成

 

基本的にはコンポ以外はメーカー純正仕様に準じていたため、ハンドル周りにはcannondale純正のknotのハンドル&ステムが付いていましたが、デザインが気に入らないのと剛性面であまり良い話を聞かなかったので前のバイクで使ってたzippスプリントステム&s-works aero fly Ⅱを移植しました。

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純正のステムじゃないとケーブルが一部外出しになるけど、ぶっといステムならそこまで目立たないので結果オーライ。

 

あと替えた部分としては

クランク:hollowgramクランク→FC-R9100-P(パワメ付)

サドル:prologo→s-works power

スプロケット:105→デュラスプロケ

基本的には前のバイクからの移植になりますが、スプロケだけは軽量化を意識して初めてデュラエーススプロケを追加で導入。

取り外したパーツは全てメルカリに流したので、トータルの費用としてはかなり抑えられた。

正確な重量は測ってませんが、持った感じは前のバイクよりは軽くなってるので、恐らく7キロ台前半くらい?

特に軽量パーツを使ってないことや、ディスクブレーキであることを考えれば必要十分な軽さにはなっているんじゃないかなと。

 

・インプレッション

乗って顕著に感じるのは、走行抵抗の少なさと脚あたりの良さ。

 

走行抵抗の少なさに関してはフレーム各部のカムテール形状やドロップドシートステー、ケーブルの内装化が効いているのか、35mmハイトにスポーク数前後24本とあまり空力的なアドバンテージは無さそうな純正のhollowgramホイールを履いていても、なんちゃってエアロな前乗機・サイロン+BOWA WTO60よりも明らかに引っ掛かりの少なさを感じます。

あくまで自分の感覚的な印象ですが、ヴェンジやマドンと言ったエアロロードのように空気を切り裂いてオラオラと進んでいくと言うよりかは、音もなくスゥーっとスピードが伸びていくイメージ。

 

脚あたりの良さに関しては特に登りや平坦をL4〜L5あたりの出力で淡々と踏んでいく時や、アタックで瞬間的にパワーを吐き出す場面などでスムーズに脚が落ちていく感覚があります。

前バイクのサイロンではこの辺りの脚あたりのキツさが一番のネガで、入力したパワーのうち何割かが脚に跳ね返されるのでそのうち高出力で踏むのが億劫になるのですが、supersixは脚あたりが良いので安心して踏めます。

 

恐らくディスクブレーキ化に伴う末端の固さをBB付近やドロップドシートステーでバランスを取っており、単にリムブレーキフレームの設計を焼き直しただけではない、完全にディスクブレーキ前提で一から設計を組み直した故のバランスの良さを感じます。

 

また登りに関しても質量的に前のバイクより軽いと言うのもありますが、ダンシングの振りも軽やかで、何度も言うように脚あたりの良さのお陰で登りも楽です。

エートスなどの純粋なクライミングバイクと比べれば切れ味は劣ると思いますが、エアロなオールラウンダーとして見れば、かつてはヒルクライムバイクとして名を馳せたsupersix evoの名残が感じられると言ったところ。

 

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性能テストで毎度お馴染みチタイチにも駆り出してみましたが、ソロでのライドとしてはアベレージ最速だったので性能は間違いなさそう。

後半の農道アップダウンでいつも脚が削られるのだけど、脚が残せるという安心感に加えて登坂での身軽さと下りでのスピードの乗りがとにかく気持ちよかった。

 

あとは先日のAACA1-2でも使ってみましたがコーナーでの立ち上がりがかなり楽で、前よりも脚を使わずに前に追いつけた。

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この時は借り物のroval cl50を使用。 

hollowgram 35ホイールと比べると多少脚は食われる印象だけど、高負荷・高速域での安定感が増して戦闘力が底上げされる感じ。

(roval自体の性能の高さもあるのでフレームのインプレとしては少々不適切かもしれないが…)

今年は沖縄も無いのであまり練習を積んでおらず、CTLも50前後という体たらくの割には動けたので、そこは機材に助けられたんじゃないかなと。

とにかくフレーム自体の乗り味はニュートラルでとても乗りやすいため、走るシチュエーションに応じてホイールを変えればロングライドからレースまでオフロード以外は走れないところは無いのでは?と思わせるくらいの懐の深さはあると思います。

 

あと気付いた点としては

・トラクションが良いのか後輪が跳ねにくく、コーナーの立ち上がりやスプリントでの反応が良いこと。

 

・純正のhollowgram 35ホイールが意外とよく走ること。

 

・乗り心地に関してはディスクブレーキ故のネガな部分は感じない。TPUチューブだと多少の突き上げを感じるけど、通常のブチルチューブやラテックスで使ってみた感じはスムーズな乗り心地。

 

逆にネガな部分としては

・シートポスト辺りの異音が気になる。グリスましましにすれば多少はマシになるが、しばらくするとまた復活する。まさかBBではなくシートポストの異音に悩まされるとは…。

・ヘッドからケーブルを内装する関係でステアリング角度が制限される。乗ってる時は特に影響は無いけど、降車時の取り回しが多少面倒なのと輪行時には専用の輪行袋が必要。

と言ったくらいだろうか?

 

今のところ懸念点は運用面だけで、少なくとも性能面でのネガな部分は今のところは見当たらない。

総括するととても乗りやすくて速くて快適で、ぶっちゃけリムブレーキ時代のフレームとは隔世の感すらあるほどに高性能だと思う。

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あとは性能とは関係ないし完全に主観にはなるけど、ワールドチームも使うようなバリバリのレーシングバイクなのに、細身でスタイリッシュなフレームワークのお陰で景色に映えるのも気に入ってるところなんですよね。(グランツールの景色をの中を走るのを見ているのもあるかもしれないけど)

 

今後はこの新しい相棒と頑張るぞい💪