おっでーはいつも沼の中

自転車とか自転車とか自転車とか。主な活動圏は愛知県とその周辺。たまに全国津々浦々。

速く走る

「なぜ自転車に乗るのか?」

 

そう聞かれたら私は「趣味です」と答える。

 

世の大多数の自転車乗りは同じような返しをするだろう。

 

まぁ、確かに休日ともなれば自転車中心の生活になってる感は否めないものの、自転車で飯を食ってるわけではない。

 

限られた時間と資金をやりくりして、趣味を楽しむ。何事もメリハリを付けてやるのが大事だ。ただ徒に時間だけを消費して趣味に没頭するのは、趣味を満喫してると言えるだろうか?

 

確かにただ自転車に乗ってるだけで楽しい時期もあるだろうが、いずれすぐにその時期も過ぎ去る。

どんな趣味にも言えることだが、自分で自分なりに工夫して楽しむ努力をしなければ趣味は続かない。

 

閑話休題

 

「速さ」

 

この単語を聞くと、どこか敬遠する自転車乗りも多いのでは無いだろうか。

 

「私、そんな速く走れないし…。」

「ガチ勢と走るのはちょっと…。」

「ディープリムとかデュラエースとか、そういうレース機材は私には…。」

 

 自転車に乗ってると、所謂ガチ勢の勢いに気後れするのも分かる。

高そうな機材付けてるし、有り得ないスピードで有り得ない距離を走るし、平気でゆるポタ詐欺するし。

 自由気ままに自転車に乗りたい人からすれば「そんな速く走っても…。」となるだろう。

 

でも、待ってほしい。

 

自転車に乗って走ることにおいて、「はやさ」は悪になるだろうか?いや、ならない。

 

はやく走れるということは、それだけ遠くに行けるということだ。ことツーリングにおいて、この事実は正義だ。

 

更に言うなれば、同じ100kmの距離を4時間で走るのと8時間で走るのとではどちらが疲れるか。

これは確実に、4時間で走るほうが疲労は少ないはずである。

 

自転車というのは長距離を走るから疲れるのではない。ムダに長時間自転車に乗るから疲れるのである。

 

極論、疲れる前にさっさと走りきればいいのである。その方がパンクとか事故といったトラブルに遭う確率も自ずと減ると言うものである。

早く目的地に着けば、それだけ時間にも余裕ができる。良い事づくめだ。

 

じゃあどうしたら「はやく」走れるのか。

 

先に結論を言うなら「レーシーなポジションにレーシーな機材で走れ」ということである。

 

最近は快適性に重点を置いたエンデュランスロードも台頭してきているが、個人的には必ずしもエンデュランスロードがロングライドに向いているとは思わない。

まず長いヘッドチューブ。これが頂けない。カタログには「リラックスしたポジションが取れる」なんてあるが、これではハンドルとサドルの落差が出ない。

落差が取れないと深い前傾姿勢が取れず空気抵抗が増える、のもあるがそれ以上にデメリットなのがサドルへの荷重が増えることである。

自転車において最も理想的なポジションは、効率よくペダルへ荷重ができるポジション。

 

即ちハンドル、ペダル、サドルの3点に効率よく分散すること。

特にペダルへの荷重は、それこそ速く走らないことには出来ない。

 

そして、「走れるときにガンガン走る」

実業団で一線を張る大学からの友人曰く、「速く走る=身体は楽にスピードを出すこと。そこからスピードを引けば、楽に長く走れる」とのこと。

速く走るというのは、決して体力をすり減らして走ることではなく、あくまで効率よく走るためのもの。

 

効率よく走るためなら、お高いレース機材を使うのも全然アリだと思う。(もちろん、自分の脚質や使用用途に十分照らし合わせる必要はあるが)

ヒルクライムでしか使えない超軽量機材のようなワンオフ機材でもない限り、レース機材はプロの過酷な使用環境に耐えうる耐久性と性能を持ち合わせている。

 

なら、それを使わない手は無いじゃない?それにレース機材ってカッコいいしね(これ重要)

どうせお金を出すなら、自分のモチベーションが上がるものに金を出した方が良いに決まってる。

 

さて、ここまでダラダラと自分なりの経験則を書いてきたが、自転車に乗る上で「速く走ること」以上に重要なことがある。

 

それは、挑戦すること。

 

挑戦と言っても、レースで優勝するとか1000km走りきるとかそんな大したものじゃなくて良い。

「あそこに行きたい」とか、「美味しいご飯食べに自転車乗ってカフェ行きたい」とかそんなんでも良いんです。

 

自転車に限らず、何か小さなことでもいいから挑戦なり試行錯誤しないことには趣味は続かない。

 

趣味なんだから、特に気負わずやっていけば、案外得られる物も多い。

乗鞍オフをつらつらと

気が付けば、今年既に3回乗鞍に登ってる…?よくあると思います。


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乗鞍岳。日本の舗装道路では最も標高が高い。それ即ち、ロードバイクで登れる山では日本一の高さだということ。

これだけで乗鞍に登る理由は充分なのに、他には無い絶景が待ち受けてるときている。

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登らない訳には行かないんだよなぁ。

という訳で、ツイッターのフォロワーさんと登ってきたのでその様子を簡単に。

 

まずは5/15。そう、乗鞍スカイラインの開通日である。

メンツはMAHさん、ko-he-さん、むひょさん、keijiくん、私の5人。

鶴舞駅に6時集合、車で向かう。ぼきも早く車持ちクラスタになりたいれす。

 
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5人中3人がRaphaのデニム。ブレませんねぇ。

東海北陸自動車道で一路高山へ。

 

平湯峠の駐車場で車を停め、準備ができたらクライムオン!


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急いで登る必要もないのでまたーりと。たまに先行してカメラを構える。


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皆さん普通に登れる人ばかりでしたね。


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途中までは霧でこのように真っ白。合間の晴れ間を利用して写真撮影しようとしたらまた霧が出たり。いけず。


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霧の中佇むko-he-さん。ライヨウェイヨ履いたチェントウノと相まってめっちゃ絵になる…。


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オタクを撮るオタクを撮るオタクの図。


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霧の中から現れる白い悪魔


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景色最高なのよなぁ。


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ここまで道をつくってくれた人に、ただただ感謝。


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あれよという間に頂上に。ただし、撮影ガチ班のまーさんとこーへーさんはまだ撮影しながら登ってる模様w

 

全員揃ったところで記念撮影。


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photo by ko-he-さん。カメラクラスタ㌠の腕前はやっぱり違う。

 
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雪壁にて。愛車は絵になりますな。

 

一通り撮影に区切りがついたところで、下山。麓の平湯温泉で汗を流した後に、駐車場に出ると…。


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見知った赤帽サンバーが。ツイのオタは何か引き合う力があるらしいw

 

帰りにひるがの高原SAで晩飯を食べたところでお開き。

ありがとうありがとう。またどこかで会いましょう。

 

さて、お次は7/18。

この三連休、本当は大学のOBと乗鞍に登る予定だったのだけど、悪天候でポシャってしまった。。。

三連休、何もしないのは嫌だ!というわけで最終日の晴天を見計らって乗鞍に単独で向かう。


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今回は親父殿の車を借りれたので車で。OAKLEYのプリズムロードレンズ、車乗るときも便利です。

 

乗鞍には幾度となく登ってるけど、松本側のエコーラインはまだ未経験だったので松本市まで。

乗鞍観光センターに車を停めライドの準備してると…。

???「もしかしておっでーさんですか?」

僕「ふぁっ?!」

 

はい、フォロワーさんであるところのたかのりさんとエンカウント。まぁ、ツイッターで「会いそうですねw」みたいなやり取りはしてましたがw

Nice to meat you!


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初代ETTジャージだ!私も次こそは買おうと思います。

 

たかのりさんと話してると、どうやらMAHさんも現在別の方を伴って乗鞍を目指してる模様。

唐突に開催されるオフ会、あると思いますw

 

まーさん御一行が着くまで、名前も知らない大阪のおばちゃんチャリダーも交えてしばし談笑。

関西人らしくおばちゃん、めっちゃ馴れ馴れしいw

喋り方がやたら南海キャンディーズしずちゃんにそっくりだったぞ。

 

しばらくしてまーさんと優穂さん到着。優穂さんの方はツイッターでも初めまして。


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天気はこれ以上無いくらい快晴。今年の乗鞍は天候に恵まれて何よりです。

 

準備が整ったところでクライムオン!

 
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乗鞍エコーラインを登るのは初めてだけど、登り始めから頂上が遠くに見える。あそこまで登るのかと思うと、めっちゃテンション上がる。

 
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共通のフォロワーさんの話とかしながら楽しく登る。

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スタンド低すぎ問題2016。

 

途中までまたーりと登ってたけど、途中追い抜いていった黒のエスワークスTARMAC乗りにティンと来て付いていく。

 

TARMAC乗り「いや〜もう脚が一杯だよ。お兄さん今日何回目?」

僕「???1回目ですね」

TARMAC乗り「来月の乗鞍は出るの?」

僕「いえ、出ないですね。裏乗鞍には出ましたが」

TARMAC乗り「あぁ、それなら年代別で優勝しましたよ」

僕「ファーwwwwww」

まさかの裏乗鞍チャンピオン登場w

確かにペダリングからして強者の臭いがプンプンしてましたが、どうやら本日2度目のクライムだそうです。ガチ勢怖い((((;゚Д゚))))

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位ヶ原山荘までご一緒させてもらったところで離脱。しばし後続を待とうと思いましたが、かなりのペースで登ってたのか待ち時間も長くなりそう。

 

僕「もう先に登るか」

まぁ、元々バラバラに集まってきたわけだし、またどこかで会うでしょうということで先行させて頂く。

たかのりさんはこの後夜勤ということで、先に離脱された模様。仕事前に乗鞍登る人何モンだよ…。

 


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乗鞍エコーライン、確かにスカイラインと比べて登りやすい。11-25のスプロケ付けたボーラクリンチャーでも差し支えなく登れる感じ。 

 
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今日は山の日かと思ったら、この日は海の日でした。

細かいことは気にしない。 

ここも昔は多分海だったことでしょう。


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そして着きました。あれ?ここ一週間前にも来た気がするぞ???

 


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もうね、何度来ても良い所だ。

言葉なんて要らない、最高の景色と思い出がここには詰まってる。

時には雨風に打たれてボロボロになりながら登り、時にはレースで登り、時にはこうして楽しく登ってる。

これほど思い入れのある山は他に無い。

 

ありがとう、乗鞍。


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KOMは獲れなかったけどメイヤーは獲ったよ!←

 


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 さて下山しようかと思ったら、どこかで見覚えのあるチャリが。

どうやら私が大学時代に所属してたサイクリング部の現役生が、他大学のサイクリング部と登ってた模様。

 

乗鞍にオタク集まりすぎでしょw

 

下山時にまーさんとゆうほさんに挨拶しつつ麓まで。

ボーラクリンチャーでのダウンヒルは初めてで、しかも前を走ってたバスがなかなか抜かせてくれなくてブレーキをしょっちゅうかけながら下ってたけど、特に問題なく使えたわね。

でもリムはそれなりに熱くなってたので、時々止まりながら。

 

麓に着いたら、温泉でひとっ風呂浴びて帰宅。

 

いやはや、楽しかった楽しかった。

もう流石に乗鞍はいいかなって思ったけど、こうしてブログを書いてたらまた行きたくなってきた←

 

乗鞍は、いいぞ〜。

【インプレ】Rapha Pro Team Aero Jersey

30%OFFのクーポンに釣られて、性懲りもなくまたRaphaに手を出してしまった。(仕事の休憩中に)

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 Rapha Pro Team Aero Jersey

エアロと付いていることから分かるように、タイトなフィッティングと伸縮性に優れた素材・カッティングにより、走行中の空気抵抗をより減らすことを目指してつくられたジャージだ。

 

チームSKYも平坦ステージかなんかでは、これのワンピースタイプを使用していたはず。でも私はウェアのサイズが上下で異なり、ワンピースが着れないのでコレにした。

 

さて、空気抵抗が自転車乗りにとって最大の敵なのは周知のとおり。

ロードバイクなんか見てると、最近はどこもかしこもエアロ。

終いには専用のハンドルやらブレーキまで持ち出す始末。

 

自転車に乗る上で発生する空気抵抗のほとんどはライダー自身の身体だ。

そんなにエアロエアロ言うなら、より低いポジションが取れるジオメトリーのロードバイクを買って、エアロヘルメットとエアロジャージを装備した方がよっぽど速く走れるというわけだ。

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という訳で、Raphaのエアロジャージを着てみる。

 狙ったとおり、身体にめちゃフィットする。Super Lightweight Jerseyと同じsサイズなのだけど、サイズ選択を疑ってしまうくらいタイトなフィッティング。

大袈裟な表現だが、立った状態だと上半身にギプスを着けているよう。でも自転車に乗って前傾姿勢になった瞬間に、その感覚が見事なまでに消え去る。驚いた。

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最近のレースウェアのトレンドらしく、袖が長め。この袖が微細な乱気流を起こすことで、全体的な空気の流れを整えてくれるんだとか。多分ZIPPのファイアクレストと同じ原理なのかね?

Raphaのラインナップ全体に言えることだが、本当に自転車に乗ることを考え、余分なものを削ったウェア作りをしてるんだなーと。

 

実際に走り出すと、前までに着ていたウェアがいかに風でバタついていたのかと実感するレベルで、バタつきが一切ない。

風が身体をスムーズに流れていくのが肌で分かる。

 

では、実際に速くなっているのか?と問われるとぶっちゃけよく分からん←

いや少しは速くなってはいるんだろうど、エアロ性能なんて剛性がどうのこうのって話と同じようなもんだと思うからここでは割愛させて頂く。

下りなんかだと確かにいつもよりスピードが出てる感じはあるけど、具体的な数字は示せない。

ぶっちゃけ、プラシーボ効果の方が大きいと思う。

 でも、あらゆるロスを少しでも減らしたい自転車乗りにとって、このウェアを着ることはそれだけで心身が引き締まるのは確か。

このウェアを着ておきながら、ゆるゆる走ろうだとかそういう甘い考えは捨てて速く走れと言われてるみたい。


その他の使用感としては、バックポケットはスマホなどライドに必要最低限の物が入ればいいというくらいのコンパクトさ。でもSuper Lightweight Jerseyで不満だったポケットの位置の高さが、エアロジャージだと低めにつくられていたのでものが取り出しやすいのは良かった。


まとめ:このジャージ着て速くなるかは自分次第だけど、速くなった気にはなれるよ

 

 

 

 

 

【レース】乗鞍スカイラインヒルクライム2016

乗鞍岳

自転車乗りなら、名前を聞くだけで目を輝かせずにはいられない。

正真正銘、自転車で登れる山では日本最高峰の山である。

その標高、2,702m。まさに天空の聖地だ。

今回のレースは、その乗鞍を舞台にしたヒルクライム

ちなみに乗鞍を登るヒルクライムとしては、長野県松本市の乗鞍エコーラインを登る「全日本マウンテンサイクリングin乗鞍」が有名だ。大会の規模も人数もこっちの方が多い。

対して、今回参加した乗鞍スカイラインヒルクライムは、岐阜県高山市から乗鞍スカイラインを登る。

全日本マウンテンサイクリングin乗鞍に対して俗に「裏乗鞍」と呼ばれることが多いが、裏乗鞍の方が平均斜度が高く、コースプロフィール的にもキツイ。

ちなみに私は2年前にもこの大会に参加したことがある。ゴール直後に暴風雨に見舞われ、結局自転車だけ山頂に残してバスで下山した思い出があるw

また裏乗鞍以外でも、乗鞍スカイラインはもう何度も登っている。クライム中にゲリラ豪雨に見舞われて命からがら緊急下山したり、金沢からシートゥーサミットでアタックしたり、ツイッターのフォロワーさんと楽しく登ったり。

とにかく、乗鞍には一言では語り尽くせない絶景と思い出が詰まっている。

さて、裏乗鞍である。今年は同時開催されなかったようだが、実業団のレースも同時開催されていたこともあり、雰囲気としては競技色が強い。

レース前日の土曜日に受付した後に、麓の宿で一泊して次の日のレースに臨む。


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当日。乗鞍は基本的に雨さえ降らなきゃラッキーくらいのスタンスだったが、当日は見事に快晴。

会場を見回すと、富士ヒルではよく見かけただらしない体型の自転車乗りがほぼいない。みんな普通に走れそうな人ばかりだ。

あと岐南工業高校と朝日大学の選手がめっちゃおる。もともと大会としての規模はそこまで大きくないだけに、余計目立つ。


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スタート直前。目の前のバイクがスパルタクスペイントのマドンでカッコいいなーとか思ってたけど、後にフォロワーさんだったことが判明w

世間は狭い。

そして8:26。私のカテゴリーがスタート。数百メートルのパレードランの後、本スタートの合図。

乗鞍スカイラインのコースプロフィールは大体身体が分かってる。

まずスタートから平湯峠までの区間。斜度は10%前後を行ったり来たりして、序盤から中々のボディーブローをかましてくる。

さすがにこの区間から飛ばしてもしょうがないので抑えめに…と思ったけどペダリングに全然力が入らない。ギアが足りないとかじゃなく、身体がガス欠な感覚。

朝食を普段あまり食べないパン食にしたのがまずかったのか?いずれにしろ力が入らないもんだから嫌が応にも心拍も脚も一杯になる。

平湯峠を過ぎると、わずかばかり斜度は緩むが依然として身体がキツイ。回すことも踏むことも満足にできない。う〜む…。

夫婦松を過ぎると、一旦斜度は落ち着く。唯一の下り区間も現れるので、タイムを稼ぐならこの区間だろう。

この辺りから、やっと力が戻ってきた。ちょうど中間地点あたりなので、梅丹を注入する。が、前半のスローペースが響いてタイムは狙えなさそう…。

森林限界を越えると、再び斜度がキツくなる。この辺りから景色が開け、晴天とあって眼下には絶景が広がる。レース中だけど、やはりいい景色だ。

ギアはほぼインナーローで固定。リアに28を入れててこの体たらく。。。辛い。

ハイマツ地帯の平坦区間でアウターに入れ、最後の悪あがき。しばらく他の選手の後ろに入って発射台になってもらい、ゴール前の上り区間でもがいてフィニッシュ。

タイムは1時間22分。2年前に出たときより8分近く落ちとるやんけ…。

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まぁまずは朝飯がダメだったかね。試しにパン食にしてみたけど、やっぱり自分には合わないらしい。まるで力が出なかった。日本人はおとなしく米を食っとけってことですね。

あとは長丁場の登りに慣れないとダメね。愛知県で20km近く登れる山は無いにしても、普段は練習を雨沢とかでサクッと済ませることが多いからじっくり乗って練習する時間も作らないと。

あとはいい加減インナーを36にしなきゃ←


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来年は1時間10分を目標に頑張りましょう。

GIRO ZEROⅡグローブ

自転車を始めたときから、これだけは譲れないという持論がある。

それは、自転車のグローブにパッドは要らないということだ。

私がグローブに求める性能はただひとつ。汗や雨で手が濡れても、しっかりハンドルが握れること。


自転車に乗り始めてまだ間もない頃、最初に買ったのはシマノの安いパッド付きグローブだった。それを着けて走ってみたら、最終的にはブレーキをかけるのすら億劫になるくらい手が疲れた。

人それぞれ好みはあるだろうが、私はパッドがあることによる振動吸収性より、より素手に近い感覚でストレスフリーなパット無しグローブの方が好みである。

グローブを着けることによってハンドルを握る感覚が大幅に変わるのが、どうしても頂けない。

というか、そもそもグローブに振動吸収性を持たせること自体がナンセンスだ。そんなもん、カーボンハンドルに交換してバーテープ巻けば充分じゃないかとさえ思う。


そんな私が理想とするグローブが、こちら

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GIRO ZEROⅡグローブ

実は、GIROのパッド無しグローブは数年前にも使った事がある。たまたまスポーツデポで売ってたものを試着したら、一発で気に入って即買いしてしまった。

それはそれはとても気に入ってたのだけど、当時住んでた寮の共用洗濯機で洗濯してたら、他の人の洗濯物に紛れたのか片方が行方不明になってしまった。

それから色んな店を探したのだけど、意外にもGIROのグローブって売ってないところが多いのよね。

ところがつい最近、Circlesのサマーセールで見かけたのでチャンスとばかりに即買い。店員さんもお気に入りだと言ってたし、ネットでも愛用者多いからもっと売ってほしいもんだ。

さて、このGIROのグローブの何が良いってとにかく手に馴染むこと。手の平に当たる部分にはしなやかなレザーが使われており、どんな握り方をしてもしっかり手にフィットしてくれるのだ。

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ちなみにGIROの前は、こちらOGKのパッド無しグローブを使用していた。

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こいつはコスパが良い。ZEROⅡは5000円くらいだが、こいつは3000円程。日本製だからか、値段の割には作りもしっかりしてる。

でもやっぱり使用感としてはZEROⅡかしらね。レザー製だと洗うときに気を使うけど、この使用感の為なら仕方ない。

自転車に乗ってて身体に接する数少ない部分だからこそ、こういう部分には自分が納得のいくしっかりとしたモノを使いたいですね。

【レース】Mt.富士ヒルクライム

さて、6月はMt.富士ヒルクライムへと参戦してきた。

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富士山五合目へと至る舗装路は富士スバルライン、アザミライン、スカイラインの3つがあり、それぞれの道路で大会が開かれている。

今回は3つの大会で最も人気を誇る、富士吉田市から始まり富士スバルラインを登るMt.富士ヒルクライムへと参加した。

距離は24kmと長めながら、最大斜度は7.8%と登りやすい。アザミラインなんか最大斜度は30%だからね()

大会前日は完全に移動日。傾斜が緩いことからホイールをボーラにしようかとも悩んだけど、天候が怪しいのとヒルクライムの集団下山でカーボンクリンチャーを使うのは躊躇われるからc24をチョイス。

高速を飛ばし、一路山梨県へ。受付会場は富士北麓公園だったけど駐車禁止なので近くの駐車上で車を停め、そこからバスで会場に向かう。

受付会場はちょっとしたプチサイクルモードみたいな感じになってた。今まで参加した大会の中では1番充実してたかしらね。トークショーの観覧席に目を向けたら、観客に混じって今中大介さんと右京さんが喋っててワロタw


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発表されたばかりの、新城幸也仕様リアクト。限定モデルじゃなくても、リアクトは普通に欲しい。レースだけを考えるなら良い相棒になると思う。


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受付を済ませたあと山中湖へ向かい、そこで自転車を降ろす。さすがに大会前日にノーライドは罪悪感なので、山中湖を一周。

小一時間くらい走れるだろーと思ってたら、山中湖って一周13kmくらいしかないのね。30分もかからなかったよ。

さすがに物足りないなとは思ったけど、割と車も多いしここから別の場所に走りに行く気も湧かなかったから車に戻ることにした。

停めていた車のところまで戻り、自転車から降りると後ろから見覚えのあるバイクが。

はい、フォロワーのMAHさんでしたw

富士ヒルに出るのは知ってたけど、まさか山中湖で会うとはね。つむビワ以来何だかんだ月一でお会いしてる気がする。

今回彼はGTTゆるぽた〜ずの方々と出る模様。ゆるぽた〜ずとか言いつつ先の春鈴鹿では2位に入ってるあたり、自転車乗りは信用なりませんねw

きっと富士ヒルでも好成績を出すことでしょう。

お互いの健闘を祈りつつ、山中湖を後にして宿に向かう。

ゴニョゴニョして翌日。


3時に起床し、ホテルから30分ほど移動して会場へ。駐車場が砂利で地味に不便だったよ。

山頂への荷物を預けるリミットが6:10なのに、レースのスタートが8時なのはちょっと面倒くさいなとは思ったけど人数が人数だから仕方ないね。さすがに2時間も待つのは暇なので、ヒルクライムなのにスマホだけポケットに入れて参戦することにw

そしてスタートまで周辺を走って軽くアップ。ツイッターを眺めていると、待機中にチューブを破裂させた悲しい人がいたり。

ちなみにこの大会、エントリー時の自己申告タイムでカテゴリー分けされ、それによってスタート時間が異なる。後で知ったことだが、タイムを目指すなら自分の実力よりも早いタイムで申告した方がいい。

というのも、これだけ人数が多いとレース中渋滞がしょっちゅう起きる。あまり遅いカテゴリーで走ると、上からどんどん落ちてくる自転車を避けるゲームになりかねない。

しかも富士スバルラインはそこまで斜度がキツくないため、比較的集団で走るメリットも大きくなる。つまり、この大会でタイムを狙うなら渋滞に巻き込まれず、できるだけ集団で走る必要があるのだ。


レースの内容よりこうした反省点を先に書いたということは、それだけ重要な要素だったということだ。

事前のリサーチ不足と言えばそれまでだが、結局レース中は終始一人旅になってしまった。レース中後ろから抜かれる事が無かったことから、速い人はみんな先にスタートしていたんだろう。

結局タイムはシルバーリングに僅かに届かず、1:15:48だった。富士スバルラインを登るのは初めてだったけど、もう少し良いタイムが出せたはずだ。


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まぁとにもかくにもお疲れ様って感じで。

でも大会としてはとても楽しめたかしらね。日本最大級のヒルクライムだけあって運営もしっかりしてたし、レース以外にも楽しめる要素が多かった。

そして何より、改めて実感した富士山の素晴らしさ。アルプスとは違った、独立峰としての威厳さえ感じられる美しさ。ここを登るってだけでもテンション上がったよ。

とりあえずまた来年も出たいな。今度はシルバーリングを余裕のよっちゃんでゲットするぞ。

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【インプレ】Campagnolo BORA ONE 50 クリンチャー

今までの私のホイール遍歴としては、シマノR500→MAVIC コスミックエリート→wh-9000 c24とそんなに多くはない。

1番使用期間が長いのは大学時代に購入したc24。かれこれ3年くらい、ツーリングに通学にレースと使い倒しただろうか。

c24はいいホイールだと思う。コスパいいし、ハブもよく回るし、軽いし、何より懐が深い。生き残るために無人島に1つホイールを持ってけって言われたら、このホイールを選ぶ。

山岳コースにおける性能は言わずもがな。平坦はどうかと言うと、悪くはない。空力とハブの良さで、24mmハイトのホイールの中では平坦巡航は良いほうだと思う。少なくとも前に使ってた30mmハイトにエアロスポークのMAVICよりは確実に良い。

とまぁいきなりc24のインプレみたいになってしまったが、逆に言えばそれだけ良いホイールだと言うことだ。


ただc24に抱く不満は2つあった。

1つは、中速域〜高速域からの加速性能。集団走行中の速度の上げ下げやアタックをかけるときなど、もう一段さらに速度を上げるときになるともっと剛性が欲しいなと思うときが多々あった。

薄いアルミリムにカーボンを貼るという構造のこのホイールに、そこまでの剛性を求めるなんて酷だとは思うけどね。

そしてもう1つ、性能には関係ないけど非常に大事なこと。それは見た目の地味さ。

もうね。これは致命的だ。遊び心なんて微塵も感じられない。

自転車に乗ることで生計を立てていて、とにかく性能の良いホイールが欲しいと言うならまだしも、世の中の大多数の自転車乗りは趣味で自転車乗ってる。

機材との相性もあるだろうが、情報が溢れるこの時代、性能の良し悪しはある程度は使わなくても分かる。同じ性能の良い機材で、尚且つ趣味に身銭を切ってまで金を出すならカッコイイほうが良いに決まってる。

というわけで社会人になった時からずっと目をつけていたのが、今回お迎えしたこちらのホイール。

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はい、Campagnolo BORA ONE 50クリンチャーです。

チューブラーではないところがミソ。確かに軽さとか乗り心地とか、性能で言えばチューブラーに軍配があがることは確かなんだろう。

でも、やっぱり敷居が高い。

自転車の走行性能の大半を決定づける足回りは、やっぱり馴染み深いクリンチャーにしておきたい。でもやっぱりカーボンホイールには憧れる。そうした自転車乗りのパラドクスに、カーボンクリンチャーの需要はあるのだろう。

もちろん、気軽に色んなタイヤを試せるのも大きい。事実、ボーラには最初ワイドリムに合わせて25cのあるメーカーのタイヤを嵌めていた。

しかし、これがまぁ走りが重くてたまらなかった。初めはホイールそのものがダメなのか?と思うくらいだったが、23cに戻したらこれが調子良かった。チューブラーだとこう気軽にはいかない。普段クリンチャータイヤを履いてると気付かないが、足回りの選択肢が多いのはそれだけで武器だ。

だけど、自転車のホイールにおいてカーボンクリンチャーはまだ発展途上の領域だ。

チューブラーと違って、カーボンクリンチャーのリムはブレーキ時の摩擦熱に加えて、タイヤ内のチューブからの圧力にも耐える必要がある。

それだけの耐久性をカーボンリムに持たせるとなると、どうしてもチューブラーと比べて割高になる上にホイールも重くなってしまう。

今でこそカーボンクリンチャーの選択肢もだいぶ増えてきたが、それでも価格的に本来は勝てなきゃいけないはずのハイエンドアルミホイールに勝るものは、まだまだ少ない。

というわけで、c24に次ぐニューホイールに求めたのは「信頼に足る、実用的な重量のカーボンクリンチャー」であった。

他に挙がった候補としては、レーゼロカーボンやレイノルズあたり。特にレーゼロカーボンとは最後まで迷ったけど、c24というホイールがある以上、ここは潔くディープリムでいこうじゃないかと理由でボーラクリンチャーに。


というわけで、ボーラをインストールしてみた。
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はい、カッコイイ。

もうこの御姿を拝めただけで、このホイールにした甲斐があるというもの。バイクの次元が1つ上がる勢い。

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レーゼロカーボンが良かったかなーとか、そういった雑念が一気に吹き飛んだ。とにかく美しい。ただひたすらに美しい。さすがボーラ、クリンチャーになっても変わらぬ圧倒的な存在感。


さて、肝心のボーラクリンチャーのインプレ。

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一貫して実感するのは、とにかくリムがしっかりしてるなということ。

以前、友人の中華カーボンクリンチャーを使ったことがあるのだけどその時は「カーボンホイールなんて使えたもんじゃないな」と思った。

当たり前だが、ボーラクリンチャーはあのCampagnoloが自信を持って世に送り出したカーボンクリンチャー。タイヤを着ける際にも不安が無いし、ブレーキレバーを握っても全く不安が無い。

そしてとにかく加速がキレッキレ。強靭なリムが、この剛性を出してるんだろうなって言うのがよく分かる。踏んだ力を逃さない。

c24ではこれ以上トルクでは押し切れないなってなってたラインが、だいぶ底上げされた感じ。

事実、ボーラを履いて大多賀峠を登ったら、何と流し気味に走ったにも関わらず自己記録を1分近く更新してた。c24ではどんだけ力が逃げていたんだろうかと、思わずにはいられなかった。

ちなみにボーラクリンチャー50の重量は1,485g。50mmハイトのカーボンクリンチャーとして軽い方ではあるが、恐らくリム重量単体で見れば重量級の部類に入るのではないかと思う。でもそれを補って余りある剛性。

ブレーキ性能は非常にコントローラブル。絶対的な制動力はアルミリムの方が上だが、スピードの調節はボーラの方がしやすい。

用途としては、レースやファストライドがピッタリかしらね。ゆるゆる走るようなホイールではない。

でもねぇ、そんな御託はどうでも良くなるくらいカッコイイ。モチベーションアガる。それだけの魅力がこのホイールにはある。

ボーラは、いいぞ。