specialized turbo cotton インプレ
今回インプレするのは、specialized turbo cotton24c。
特にスペシャの回し者というわけでは無いのですが、今やサドル・シューズ・タイヤがスペシャ製。
これらのギアに共通するのはライダーとバイク、そして地面とそれぞれ接点になる重要なパーツであるということ。
こうした接点になるパーツの性能が良いメーカーというのはそれだけで信頼が置けるもの。
それを踏まえた上で、なぜこのタイヤを選んだのか?というところからこのタイヤをインプレしていきたいと思います。
・なぜこのタイヤを選んだのか?
新しいタイヤを探すときに求めていたのが、グリップ性能。
このタイヤの前に使っていたのが、Michelinのpower competition 25c。
クリンチャータイヤで転がり抵抗の低さと走りの軽さを求めるならコレが1番だと思っているのですが、いかんせんコーナリングが不安。
自分はそこまでコーナリングが得意なわけではないと言う断りは入れておきますが、このタイヤだと自分がどこまでバイクを倒し込めてるかが分かりにくいと言う感覚があります。
多分このタイヤ自体のグリップ性能が悪いわけではないと思いますが、スリックタイヤだと特にコーナリング時における路面とのコンタクト状況が掴みにくいのかなと。
タイヤにパターンが入っていてもグリップ性能にあまり変わりは無いみたいな記事をどっかで見たことある気がするけど、タイヤのサイドにパターンがあると自分が今どこまで車体を傾けているかが全面スリックタイヤに比べて把握しやすい気がします。
まぁ、元も子もない話をすると過去2回コーナリングで落車したときにどっちもパワーコンペを履いてたという縁起の悪さからタイヤを替えたかっただけの話なんですがね()
話が脱線しましたが、過去に使ったことあるタイヤでダントツにグリップが良かったのがグラフェンを採用したvittoriaのcorsa。
やたら最新素材であるグラフェンばかりプッシュされるけど、多分corsaの良さはの8割はサイドのコットンケーシングが演出してると思わなくも無い。
そのコットンケーシングのお陰でグリップだけでなく乗り心地も抜群に良かったのですが、25cで250gオーバーの重さがどうしても無視できず、結局数回乗っただけで通勤用クロスバイクに払い下げられました。
あれから数年経ち、丁度グラフェン2.0となった新型のcorsaがリリースされたのもあってまた試してみるか?と思ったのですが、話を聞く感じ特に重量など性能面ではあまり前作と変わりはなさそう。
でもまぁ最近ヒルクライムで戦うこともないしcorsaでも良いかなぁと思ってたところに、そういえばスペシャのタイヤにコットンケーシングのやつあったよなぁと。
元々、スペシャのs-works turbo 24cは1シーズンを通してレースや練習で使ってたのでその良さは分かってた。
他のメーカーと比べると何かの性能が飛び抜けてるというわけでは無いのだけど、24cというサイズのお陰でワイドリムのホイールでも罪悪感が無いし、登り・平地・下り・コーナリングとどんなシチュエーションでも安定して走れた。
基本的にスペシャ取扱店でしか買えないけど、カトサイで定期的に投げ売りされてるので入手性がそこまで悪くなかったのもあり1番使い慣れてるタイヤでもあった。
そんなs-works turboのGRIPTONコンパウンドにコットンケーシングを組み合わせたのが、今回インプレするturbo cotton。
重量は24cで220gとそこまで軽くはないけど、corsaと比べたら雲泥の差。
走り出してすぐに分かったのが、やはり乗り心地の良さ。
通常のturboもそこまで悪くはなかった記憶はあるけど、それでも振動は25cのパワーコンペと比べても明らかに抑えられてる。
そしてスピードを上げると、シャーと気持ちよく転がる。
構造的にはコットンケーシングの上にs-works turboと同じコンパウンドを貼り付けてるだけなので、地面と接する部分は通常のturboと同じGRIPTONコンパウンドのはずなのに、あれ?こんなに転がり性能良かったっけ???ってなる。
パワーコンペが路面との接地感が感じられない乾いた感じの転がりの良さとするなら、cottonは路面からの情報を伝えつつ、転がりの邪魔となる振動を上手くいなしてくれてるイメージ。
グリップ性能に関しても、サイドにパターンが入ってるので通常のturboも良かったけど、やはりコットンケーシングのコシがグリップ性能を底上げしてくれてる感じ。
美山ロードの九鬼ヶ坂の下りでも全く不安なくこなせたのもこのタイヤのお陰かも。
総括すると転がり良くて乗り心地良くてグリップも良くて、その上走りも軽いとタイヤのインプレとしては至極つまらないものになってしまうけど、実際そうなんだから仕方ない。
純粋なヒルクライム決戦用とかでない限りは、ロングからレースまでこのタイヤを使わない理由は少なくとも性能面では見当たらない。
そして何より御託を抜きにしても走りがどのシチュエーションでも気持ちいいし、アメサイドの見た目も良い。
欠点と言ったらお値段一本10kと常用するにはちとコスパが悪いのと、スペシャ以外のメーカーに合わせるのはちょっとチグハグになっちゃうくらいではないだろうか。
まとめ:財布が許すなら最高のクリンチャータイヤだと思います。